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2015年2月 8日 (日)

Easyrider物語 #4 / 四人は降車不可。終点もみえねえし。Easyrider物語 #5 / 段々と色素が抜けていって、最後には消えてしまうのかな。

Easyrider物語 #4 / 四人は降車不可。終点もみえねえし。

息子とたっぷり過ごした時間は惜しむ間もなく過ぎてった。
4,5,6日と遅い正月休みは既に独りぼっち。普段はなかなかベースギターの練習なんて出来ないけれど、休日にはいつも4時間か5時間は割く。
最初は全然合わなかった運指と弾きのタイミングが少しはマシになって来てはいるけれど、この錆びは簡単には落ちないな。

1月11日、ライブ会場が決まる。どのようなライブがベストなのかを何度も話し合い、その希望をほぼ満たす箱を明実が押さえた。
*2/3 @吉祥寺 RockJoint GB
休日の昼間にせねばならなかったので、通常のライブハウスのブッキングではなく完全に貸し切りで。
10時から15時までの契約。その間に搬入、リハーサル、本番、撤収。

キャパシティは100以上あり、90位は入れないとペイ出来ないが、もう逃げられない状況にあり、これからがいよいよ大変になる。
集客の苦しさはそれこそ昔さんざん味わったけれど、それもまた20年振りに帰って来た、、

しかし、リハの度に動画撮影して、それをすぐに全員がYouTubeで観れるようになってるのだが、どうも自分独り、何だかロックっぽくないのね。
なので正月に実家に行った折、当時のエンジニアブーツとかDr.Martinの8ホールブーツとか持って来た。エンジニアは猫の爪とぎにされていたみたいで、そこが少しロック。

Er1


*1月13日 4回目のリハーサル@20時~22時 吉祥寺StudioPenta
明実のSaxphoneがとうとう復活。
Sax入りの曲を中心にリハーサル。まだしっくりとは来ないけれど、やはりこの音が入ると華やか。この立ち姿、メタリックな煌めき、Easyriderのロックンロールの完全なカタチ。

*1月20日 5回目のリハーサル@20時~22時 吉祥寺StudioPenta
課題曲 *BornToBeWild*Knock’nOnHeavensDoor
この2曲はオリジナルではないけれど、よく演った。今でも格好良く演奏出来る。缶ビール片手にね。
しかしここにきてオリジナルの1曲だけが、どうしてもしっくり来ない。
この曲だけは昔のように弾くことが出来ない。弾いてて全然楽しくない。色々策を考えるが、何も浮かんで来ない。
Funni-Funniは刻の向こう側に置いてゆく。そしてバンドは先へ進む。

けんはその日の体調でリハ後呑みには来たり来なかったりだけど、やはり全員で呑むのはやたら楽しい。
それぞれ、昔の仲間に連絡し始めているので、そういうゴシップも豊富。
今の状態でのドラムプレイを巧い、下手で語ろうとする、YouTubeを観たらしい遥か昔のバンド仲間がいたりして、そういう妙な反応もあるにはあるが、快く了承してくれる仲間も大勢いる。
九州や大阪からもたくさん来てくれる。簡単には切れぬロックの絆ってあるんだな。その端っこに自分がまだ繋がっていたなんて思いもしなかったことだが。

ロックンロールは重い意味を引き摺りながらも「世界」を突き抜ける暴走列車だ。

何を今更そんなことを。

この物語を始めた頃に、けんからメールを貰った。
曰く「俺の癌とロックンロールは無関係。ことさらそれを売り物にライブをしたくない。お涙頂戴は真っ平で」
わかる。ホントに凄くわかる。でもな、もう「事」は大勢の人、いや仲間の気持ちを巻き込んで走り出してるんだ。

もう一度言う。
ロックンロールは重い意味を引き摺りながらも「世界」を突き抜ける暴走列車だ。
四人は降車不可。
このクレイジーな列車の機関手はきっとお前だろう。

でも俺は嘘吐き。
ロックは、ロックンロールの弾丸は、俺の嘘を正確に打ち抜く。きっと君の嘘も。
それ見たことか。

誰かが大声で笑っている。

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Easyrider物語 #5 / 段々と色素が抜けていって、最後には消えてしまうのかな。

この物語を書くことには若干の抵抗はある。
しかし矢張り物語は必要なのだ。ストーリーのない商品、物件は人を惹きつけない、人の間をただ消費としてすり抜けてゆくだけの、、

物語だけど事実。事実だが物語。と、そういう風にしたかった。

明実から全員へのお達しメールの抜粋。これを読んだらやはりこれしかなかったのだな、と思う。
「で…みんな
ここらでもう一度シビアな話しとくよ

ホール \189000
機材 \3150
映写 \10000
DVD \2000
写真(植田) \20000

トータル \224150

当初の65人ではなく
大人75人でペイ
…なわけで

今んとこ確定は大人32人くらい
あと大人33でようやくペイです
赤出たらワリカンだからね~~」

*2月4日 6回目のリハーサル@20時~22時 吉祥寺StudioPenta
課題曲 *Funni-Funniと差し替えにしたStepMother(この曲はアップテンポで細かい展開も多く、過酷度が高いので止めといたのだが、、)

ところで正月にけんから来たメール。

「本日病状検査で今行ってる抗癌薬治療に一定の効果が認められるとのことでR-CHOP を予定通り六回目(1月27日)までやることになりました。その後は多分3月位にPET 検査、CT 検査等を行い一連の治療の綜合評価を行い治療方針を検討するそうです。そんな訳でとりあえず当分の間は入院等の心配は無さそうなのでイジーライダー続けられそうです。良かった。」

これ読んで、取り敢えずは皆一息ついた、という感じだったし、1月中のリハーサルも良い感じで進んでいたのだけれど、、
6回目の治療を終えて酷くやつれていた。何かがっくりと。色素の抜けた眉毛が僅かに残っているが、その貌は深いところまで白くなってしまった。
力を込めて打っているのだけは伝わるのだが、その音に重さがない。ミスショットも多い、どころかスティックをうまく握れていないないようだ。掌の皮膚にも異変があると云う。

リズム隊にとってはEasyrider史上1,2を争う過酷曲ではある。これは矢張り無理なんじゃないかと皆が思い始めた頃。
けんは不屈の男になっていた。いつ不屈の男になったのだろう、20年前は全然そうではなかったのに。

不屈に歪む貌は見せたくないのだろう、帽子とサングラスで苦痛を隠し、不安定な部分を何度も修正しながら、でも最後には叩き切っている。

Er010

不屈。だけど最初の頃に感じたあの重みはなくなっていた。そこまでに体力を削り取られていろのだろう。その兆候はしかし、1月の後半のリハから少し感じてはいた。でもここまで著しくなろうとは。無慈悲で過酷な、生きるための方法。
しかし、またこれからだ。治療に一定の効果が認められていると云うし、治療の再開までは暫く間がある。

疲労困憊でもっとよれよれになってしまったけんはすぐに帰宅。残り組はいつもの居酒屋で、でもなんとなくしんみりとワインなんかを飲んだ。
集客が当初の気持ちや勢いとはやや違い、それほど伸びていないってのもある。ひとの色んな反応を見た、良いも悪いもなく、ただ、見た。そんな話とか。

物語を提供した限り、その反応については何も思ってはいけない、のだ、とも。

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コメント

上記の記事、日時の訂正あります。
ライブ@GBは2/3ではなく、3月8日です。

投稿: 筆者の訂正。 | 2015年2月 8日 (日) 15時26分

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