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2014年5月

2014年5月 6日 (火)

ときどきトランス日記 No.67「重力の軽い島 / 芳しい宵に」

鹿児島市内の繁華な通りも、道一本渡るだけで静か。
照國神社のおおきな鳥居を仰ぐこんな宵。芳しき大気の満ちる夜。
心配いらないよ。安心な時間がゆっくりゆっくりとやって来ては柔らかく僕の後方へと。

でも明朝は早起き。朝一番のフェリーに乗る。

宇宙ロケットを発射するところは重力の軽い場所を選ぶんだよって聞いたことがある。
そんなものかなって、それは記憶の隅に隠れてたけれど。あぁ、これは、、本当のことだ。この島の重力は軽い。
一体どうやって重力の軽い場所を探すんだろう。何か超自然的なちからを使うんだろうか。

肩が楽ちんだ。瞼が軽いから視野が上に拡がってものが良く見える。上陸して感じた。
今日は穏やかな上天気だけど荒天のときはどんなだろうと思う。

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この島へはジェットフォイルの高くて早い高速船があるけれど、ぼくはこの普通のフェリーがとても気に入った。
GW中というのに空いていて、一番安い客室でごろごろしてお昼寝。エンジンの振動が身体に心地良い。甲板はなんてことなく普通の甲板、とても良いのだ。
最上部の甲板で酒盛りしているおじさんたちがいて、羨ましかった。折り畳みの簡易な椅子まで用意してる。友人が一緒だったので、ぼくもそんなことをしてみたかった。きっと楽しかったに決まってる。今度はそうしたいと思う。3時間と少し、理想的な時間じゃないか。

とまれ。
今日は5月2日(金)ツアー初日@種子島「葉山」
窯元とライブハウス。楽器と陶器に囲まれた小さなステージのある素敵な処。
お店の前の草地はすぐに岩場、海へと続いている。落ち込んでいるわけではなくて、同じくらいの高さに水がある。海が凄く近い。

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塩梅の良い平たい岩の上で昼寝をしていたら、案の定フナムシがシャツの中に入ってきた。足の棘が結構痛くて目が覚めた。

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前回までの5人編成の音速珈琲廊楽団から一転、Duoでの今ツアー。
自由な領域の広さをたっぷり楽しんだけれど、そこを音楽的に如何に表現するのか、と云う、当たり前のことを真剣に行って、時々はうまくいったり、失敗したり。
そういうこと、ものたちを聴いて貰えるのだから、本当に有り難いことだと思う。

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対バンのベーシスト君が種子島焼酎のお湯割りを作ってくれた。とても旨い焼酎だ。「甘露」と云うんだけど、まさにまさに甘露な。
すいすいとたくさん呑んだ。
外は真っ暗で海は見えないけれど、ステージ上にたくさん上がって来ちゃってるフナムシが海の近さを伝えている。

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5月3日(土)@指宿
やはり早朝のフェリーで屋久島へ向かい、そのまま鹿児島南埠頭へとんぼ帰り。この行程は時間がタイトゆえ高速船で。それでも3時間以上かかっている。
去年のツアーは屋久島だった。近いのに此処とはまた別の空気が満ちてたな、と思う。

今日は竜宮城祭りという大きな野外イベント。
質の高い音響システムが用意されていて、日中のリハーサルが素晴らしく気持ち良い。音が遠くまで流れていって、空に消えていく。晴天なり。
音って云うのは波形になっていて、そのカタチが壊れずに真っ直ぐに走っている限りは聴こえている。でも最後にはカタチが崩れて、曖昧になって大気に消える。
遠くまでカタチを崩さず、真っ直ぐに波形を走らせることが出来るのが性能の良いスピーカーということ。高い位置のステージからはそういうことが目に見えるようだった。

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音速はステージラスト。陽は落ちて、照明の下。
客席は真っ暗で闇に向かっての演奏。でもときどき照明の加減でうっすらと見える。妖精たちが踊っていた。

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まだ陽のあるうちに出演したBonDXっていうバンドが良くってね。しかも「ツムギウタ」っていう歌がある。この歌をどうしても聴かせたいひとがあり、CDを購入する。
とてもとても良い歌なんだ。
これは東北の震災の復興支援のためのアルバムで、鹿児島のミュージシャンのコンピになっている。
面識はないけれど、森田くみこというひとのうたにもすっかりやられてしまった。それと種子島で対バンのはずだった(喉の不調で実現せず)Sayakaも。
まだすべての曲が沁み込んでいないけれど、どれもが良いのがわかる。

5月4日(日)@熊本「Jazz In おくら」

指宿は温泉地。
朝は宿の温泉にゆっくり浸かって御機嫌だった。
車で熊本へ向かう。4時間くらいの行程。
途中で美味しい朝ご飯。蕎麦ととろろかけご飯と卵焼き。

とても旧いお店だ。横浜のエアジンと同じくらい旧いのだと思う。
ジャズの醗酵した匂い。乾いた匂い。それは磨けばぴかぴかに光るものだけれど、それをせず放ってある、時間は積み重なるままになっている。
そういう心地良さってあるんだ。それをしたら失われてしまうものがあるからね。

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一部は地元のブルースシンガー(これはぼくにとっての)Joey。あ、これは酒の飲みたくなる声だな、とすぐに思った。けれど彼と話したら、それ以前に一緒に呑みたくなる、そんな男だった。

超満員でステージ上はやや酸欠状態。
しょうくんもぼくも運指がややおかしな場面があり、これはやはり酸欠なのだな、と。ぼくで云うと、弾くつもりの弦に指が届いてなかったり、通り越してとんでもない場所に行ってたり、、
Tingklikもkalimbaも打楽器としての側面が強いので、動きにパズル的な要素があり、一回ハズすと結構大変。軌道修正の為に小節後半が無音になっちゃったりね。

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何度もオチては立ち直り、って感じだったけれど、ふいとDuoとしての新しい展開のようなものが垣間見えたりもした晩でした。

そして演奏後に御馳走なった馬刺し!
馬刺しは初めてではないけれど、まったく未知の味わいだった。
Kumamoto Soulfood!!

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とか、いやこれほど旨いものなのか、、とか何度も言いながら喰ってたそうです。
白いのは「たてがみ」と云って、本当にたてがみの下の辺りの部分。これがまた旨い。焼酎との相性はキース.ムーンとジョン.エントウィッスルのリズム隊の如く口内にてロック。

今晩は少し呑み足りなく、ホテルで独りで仕上げ。
明日は帰京。

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飛行機は機材不良で2時間近くディレイ。
お詫びのしるし、と配られたクーポンでお土産を買った。熊本ラーメンと辛子高菜。
そういえば、夕べライブ前に食べた熊本ラーメン「こむらさき」も旨かったな。

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