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2012年5月

2012年5月22日 (火)

ときどきトランス日記 No.49 / 何処でもない場所へ連れて行かれる。鹿児島之記。

いつまでも陽の名残りがそこにあるようで。
席を立つことが出来ないな。

マレィの旧い旧いカフェ―で友とお酒を飲んでいる。
クアラルンプール旧中央駅のバーやステーションホテルの食堂で。マラッカのコピティアムで。

鹿児島市内にはそういうカフェ―やバーがある。
友とお酒を飲みながら、いつまでも席を立つことができない。名残りがぼくをいつまでも引き留める。

鹿児島でぼくは。何処でもない場所へ連れて行かれる。

ところで、朝から落とし穴に落ちている。あるんだな、落とし穴って。
横浜駅から高速バスY-Catで羽田空港までのんびり安楽に行くつもりだった。ゆっくり家を出た。
なのに乗り場に行ったら、交通事故で先の目途がたたないなんて。慌てた、大慌てで電車に変更。
初めて乗る京急線で、乗り換えなんかもあって、フルサイズのデイパック抱えて急ぎ足、小走り。

僕の荷物は保安検査場でいつも引っかかる。鉄のカッターの刃みたいなのが扇状に並んでますけど、これは?
チューニング用のペンチ、これは?これは?これは?
あのー、全部楽器です。カリンバって初めて見るでしょ、なんなら弾いてあげてもいいけれど。と云う余裕は今日ないの。朝から落とし穴で酷く疲れるなぁ、、
それでも10分の余裕が生まれ。ビールの500ml買って急いで飲んだら、やっと愉快な気分になってきた。

旅立ちの朝はいつでも何故か疲れていて、寝不足の朝。いつでもとても憂鬱。
それが例えば空港で、新横浜駅の新幹線ホームで、ビールを飲んだりしてはじめてくるりと反転する。愉快な気分になる。生まれ変わる感じがする。人生が楽しく思えてくる。そういう気分の転換を味わうのが旅の味わいのはじめ。と云うか、すでにここで旅のクライマックスを通過しちゃう。あとは旅が終わるまで、ピークの状態からゆっくりと日常へゆらゆら降りて来て、そして旅はお終い。
うまく日常に着地できないと、ひとはバックパッカ―になったりする。むかしはそういうことを繰り返していたような気がする。

とまれ。GWの真っただ中のほぼ満席の筈だった、がらがらの飛行機で。自家用車やバスの人たちは乗り遅れた飛行機が飛ぶ。もしこれが落ちたら、あの交通事故のお陰で大勢の人がラッキー、ってなことになるよなぁ、、とはやはりちらりと思う。でも無事着いてぼくラッキー。Imgp1199

懐かしい市内。天文館の辺り。
6年前の夏にPlanetBambooの九州ツアーで初めて来た街。その時、少し埃臭い、色の褪せた古びたレースのカーテンが揺れていて、それを想い出していた。
ホテルのチェックインまでには少し間があったので、歩いてみる。
最初にしたことは、反原発かごしまネットへの署名。
奇しくも、昨日は北電の泊原発3号機が定期検査入りして、この国の50基が全部止まった日。そして今晩はスーパームーンに音速のキャンドルナイト。良い夜にきっとなる。

ぼくはこの街に大切な友がおり、ステージ前に少し呑みたく、電話した。
なんだか昔とちっとも変らぬ時間を過ごして。
お酒を介した旅ならば、ベストな友。昔は違う付き合いも随分としたものだけれど、あるとき失敗をした。破綻をした。そういう苦い記憶もある友だ。
今晩のライブは「Lileth」
地元のジャズミュージシャンの参加もあって、気持ち良く演奏した。
年配のサクソフォーン奏者と、若いけれど端正なプレイをするピアニスト。彼はこの店のハウスピアニストで、スーツの似合う凄いイケメンでした。そしてヴォーカルの美人さん。
つまりは音的にも見映え的にも、ちょっと珍しい音速でしたが、こういうのが音楽の旅の楽しみで、しょうくんは一ヶ月前の名古屋を皮切りにそういう音楽の旅を続けており、この先更に2週間近くも続く。この旅でますます彼のギターや音楽には滋味が増えるのだろうな。

自分で自分を教育するって云うことは大事なことだし、と云うか、結局それ以外にはない訳で、そう考えると自分を育てるのはやはり自分でしかない。子供の頃には一見、親が育てているように見えるけれども、違う。やはり自分、なのだ。親が育てるのは、子供そのものではなく、その子がその子を育てるためのその子の自分だ。何か上手く言えないけれど、自我、とも違うしなぁ、う~んでもなにかそういう、、
彼がそういう「自分」を旅で、音楽家として体現している姿はやはり凄いなと思う。

今晩のステージは終り。さぁ!呑もうよ。でも朝から殆ど食べてない。
ガイドブック持った観光客が大勢並んでいた「豚トロラーメン」は昼間諦めたんだと、その話したら「今はこっちですよ」と連れて行ってくれた。
「小金太ラーメン」鹿児島ラーメンナンバーワン。あぁ、旨いな、特に焼き豚の脂のとこが。旨い、スープが。

それからたくさん呑んだ。
こっちへ来たら芋焼酎。関東じゃ呑めないようなのばかり。
友だちは市内でカフェ―やバーを経営していて、全部自分で作っている。経営する事が目的じゃなくて、作ることが至上の喜び、っていうことをやっていて。
初めて彼に会ったのは、Ubud村のカフェ「アンカサ」だった。作ったばっかりの一軒目のカフェ―の写真を嬉しそうに見せてくれたのは、もう随分昔々のお話。
彼は至上の喜びで店を作り続け、12軒にもなっているという。
6年前の鹿児島で見せてくれたのは、昭和の日本とバリ島のビーチサイドのクラブカルチャーがごちゃ混ぜになったような摩訶不思議な場の感覚で、でも今回は旅のエーテルの充満した場だった。
長距離列車のプラットホームがすぐ近くにあるような感覚。行き先はわからないのに、ポケットにはそのチケットが入っているような気がする。お酒を飲みながら何かを待っているみたい、胸がざわざわする。
何処でもない此処で、何処でもない処へ旅をする。
自己の中にある旅のエーテルが此処のエーテルと結合してこころの裡までも充満してゆく。だからこそ此処は何処でもない。ぼくはぼくの旅をして、あそこの席のお客さんは自分の旅をしているのだろうと思う。

なんだかわかったような気分になっていたら、3時。

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辛い二日酔いの朝、でも行かねばならぬ。今日は昼間のイベント出演。
南さつま市の吹上浜という海岸での「砂の祭典」
巨大で緻密な砂像が並ぶ砂のアートフェス。
市内からバスで2時間近くかかって、具合は悪いし、晴天で目は眩むしね。しかも2ステージ。
なるべくじっとしてないと。
あ、下の写真はこちらのゆるキャラ「サンディちゃん」の中身。1stステージでは演奏に合わせて踊るなどして、音速かつてない演出が、、

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でもやっぱり野外の演奏は気持ち良い。塩を含んだ大気に音が溶けてゆくのね。吹上浜は広大で、実は会場から海は見えないので、汐の風だけを感じて。
すっかり気分が良くなって、ゆるゆると夕刻になっていった。
今回の鹿児島のオーガナイズをしてくださった安藤さんはじめ、YPOの方々、スタッフの皆さま、色々とありがとうございました。

そして。
昨晩と一緒。友人と彼のお店をぐるぐる周ってたくさん呑んで。
いつまでも帰りたくない。
何処をどう巡ったのかはまるで覚えちゃいない。
明日は帰路。帰路死にかけるだろうということは充分に予想がつくのに、しかし。そんなことへいちゃら、と呑み続けた。名残りがいつまでもぼくを。
陽、は暖かった。
5時。

さて、この先のライブの予定です。

*突然なのですが5月26日(土)に六本木でライブがあります。
「東京ミッドタウン」という複合施設でのイベント。

このイベントは在日外国観光局協議会(ANTOR-JAPAN)が主催する、
海外へ行きたくなる!「レッツゴー海外!2012」というイベントです。
会場内では各国の観光局が資料を配りながら、来場者の方にそれぞれのデスティネーションの魅力を伝え、ステージでは各国のパフォーマンス(フィリピン民族舞踊、ギターボーカルデュオ、カポエイラ、アルパというブラジルのハーフ演奏、アルゼンチンタンゴ)があり、また航空券などが豪華賞品が当たる大じゃんけん大会!もあります。

そして一日の締めくくりに、キャンドルアーティスト・ヤッピープロデュースの
キャンドルを会場に灯しながら東北のために祈る、チャリティーコンサートがあります。
音速珈琲廊はこの場面での演奏になります。17:00~17:30

イベント自体は11:00からやっていて、 入場無料です。
場所 / 東京ミッドタウン イベントスペース キャノピースクエア

6月2日(土)@四日市「Holy House」
=Bali CandleNight= 17:30~
*予約\2000 当日\2300(オーダー別)
http://holyhouse.jp/

6月3日(日)@名古屋「TOKUZO」
=Indonesia Night=
共演は、、LEEOアンクロンチーム(アンクロン=インドネシアの伝統楽器)
     SekarSari(バリ舞踏グループ)
          SD Bhinneka(スマトラ舞踏グループ)
*予約\2500 当日\2800(オーダー別)

その他僕の地元の神奈川でもあります。

6月10日(日)@大船観音
*観音様の像の前の広場でのイベントです。昼間です。

7月8日(日)@横浜、関内「エアジン」
*サクソフォーン&フルートでTommy-G参加決定!無理にお願いしてしまいました。Tommyさん、感謝!
日曜日なので15:00~と早めですね。終わった後ゆっくり呑めそうな、、

これら神奈川の詳細は追って告知しますね。

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