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2011年8月

2011年8月29日 (月)

ときどきトランス日記No.42 / ぼくの夏休み。

ひと、としての善きことを完全に見失っている5人が、その様に閉じた世界で争っている。
この国を終わらせてしまう可能性を凄く秘めたファイブ。
そのなかでも一番のひとでなしが形勢リードしているという。
わたしたちとは関係のない、ひとでなしの自立している場所で争われ、結果が出る。
この日記をアップする夕方頃には結果が出ている筈。
どのみち最悪の2年間をこの国は過ごさねばならぬ。

やんぬる哉、、いや本当はそれではイケナイ。やんぬらぬ哉、と。しかし何だか身体にちからが入らない。
内部被爆しているのだろうか。

自分に与えた一週間の夏休みがはらはらと行ってしまったからだろうか。

異常に暑かった夏なのに、節電に励んで、市から乳麺のセット貰えたけれど、そういう疲れの蓄積だろうか。

けれどこの6年間、一週間のお休みなんて初めてのことで。嬉しくて、指折り待ってた夏休み。
蝉もやっと盛大に啼いて。

お休み初日はなんと「じ.うぶず」のライブ@高田馬場「天窓」
こいつは素敵な幕開け。Tenmado2
今回は音速珈琲廊とのジョイントと云うか、腕利き、手練れ、変わり者、可愛い、おっさん、等々入り乱れての、濃ゆ濃ゆの無国籍&ハッピー。
打ち合わせなしだった衣装については、、蓋を開ければ全員が変わり者、ということが判明する。

Tenmado3
これは何と云うかね、レコする音ではなくって、ライブならではのもの感、なのね。
自分はステージ上で内的に激しく活動している訳で、実のところ、どの様にオーディエンスに届いているのかはわかりません。

Tenmado1
あれから九日程経ったけれど、旅が挟まったりしてるので、実は上手く思い出せないでいる。けれど初めて立っている場所だった。心地良く新鮮な場所。どうしてもまた行きたい場所、と云うか。

ところでその旅は、僅か五日間の旅だった。
札幌は両親の出身地で、子供の頃から何度も来ているけれど、それでも23年ぶりになる北海道。長い長いご無沙汰だった。
旅の前にふいと思った。
Wishbone Ashの「百眼の巨人アーガス」だな、と。
旅の準備で一番楽しいのは持って行く音楽の選定の悩み。あと、本。
これは72年にリリースされ、10代のロック小僧の僕は夢中になって聴いた。ロックだけには激しくイノセントな頃。自分の血、肉になった超高栄養素、ウルトラ滋味に満ちたもの。
随分長い間聴いていなかった。実家の押し入れにレコードがある筈。
なのでCDを購入した。買って来てからすぐにでも聴きたかった。でも我慢する。

ところでいまは、8GBのデジタルプレイヤーを持っているので、それほど悩む必要はない。が、これで悩むことは非常に楽しい。
なので、もう一つ持っている1GBのやつで、わざわざ悩むことにした。
思えば、、おずおずと旅をはじめた頃はカセットウォークマンの頃。荷物の四分の一くらいはカセットでぱんぱんになっていた。それでも現地で、ああぁ、あれ持って来てれば、と悔んだりもしたし、全然聴かないのもあった。アジアの旅が多かったので、現地で仕入れたカセットもどんどん増えていった。ひと月もすると、荷物の半分くらいがカセットになった。

とまれ。
新千歳空港からそのまま南下して、山と海が迫る伊達紋別というところで小さな農場を営んでいる、僕と同い年の従兄の一家を訪ねる。

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夕方のマジックアワーに間に合った。野菜はつやつやと、金の粉の舞う夕方の大気。
満ちている。そのような感じに満ちている。色に満ちている。
バーべキューの網の上にも満ちているのは、大地の恵み。
豊か。
農家の出身ではない。ロンドンでサラリーマン生活をしていたような夫婦だ。
苦労して作り上げたのだろう、暮らしだって厳しいのだろうと思う。そのうえにある豊か、は滋味に満ちていた。
味って何だろう。

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翌朝早く、家人は出荷前の取り入れのお手伝いを嬉しそうにしている。
まるでイギリスの田舎みたいな朝。
ぼくは庭の真ん中に椅子を据えて、いよいよWishbone Ashを聴いた。
ギターの音色。ツインリードギター。
大地のような野太いサンダーバードベースの音。ギブソンの音だなぁ、ダブルコイル、ハムバッキングピックアップ。
懐かしいがひどく新鮮でもある。最後に聴いてから、恐らく30年くらいは経っているのではないか。
今聴くと、オールマンブラザーズバンドを彷彿させるサザーンロック風の曲があったりして、意外とアメリカンなとこもあるけれども、やはりブリティッシュトラッドだ。
この英国っぽさ、いま聴いてもまるで遜色ない。
15歳の僕がやって来ては消えてゆく。

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あ、スタックリッジも持ってくれば、ちらと思ったけれど、やはりこれで充分なのだった。この音楽の重さは。
23年前の時は札幌や小樽でなに聴いたかな、、ディーコン.ブルー、スティーヴ.ウィンウッド、ザ.コーギスなんてカセットがあった。80年代。

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札幌と小樽で懐かしい友や初めて会う、けれどやはり親しいと言ってよい友と暫しの時を過ごした。
ひとに会うための旅もいい、凄く楽しいものだ。

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最後の日は札幌郊外に眠る故人、ご先祖様達に御挨拶。初めて自分の家族を紹介する。

たくさん食べた。
あまりにもたくさん食べたので、酒飲みの自分はそれほど呑んでいない、くらい食べた。
北海道のソウルフード、ジンギスカン。「札幌ジンギスカン本店」「だるま」どちらも煙もくもくのカウンターだけのディープなお店。もちろん並ぶのね。泣くほど旨いぜ。
札幌味噌ラーメン「白樺山荘」
大通り公園の屋台で朝摘みトウキビの焼き。
小樽「ルタオ」のスイーツ。「ニューなると」のまさにアヤムゴレン、若鶏の一羽まる揚げ、、
でもね農場でのバーベキューと朝ご飯。小樽の友人宅で頂いた朝ご飯。
これに勝るものはやはりない。食べること、の重みを初めて感じた旅だった。
道産って美味しい。しみじみ。
放射能の事を考えずに食べたってのもあるね。完全に安全っていうのはもう世界の何処にないのだろうけれど、それでもね。この数ヶ月を思えば。

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1GBのプレイヤーの中身。

Wishbone Ash 「百眼の巨人アーガス」
Sting 「Brand New Day」
Mike Mainieri 「LovePlay」
吉田美奈子 「Spell」
The Cranberries 「No Need To Argue」
オムニバス「Sweet Soul Music(これは20歳くらいのときに自分で編集したマイテープが音源で、甘々なフィリ―ソウルとかR&Bばっかりの、何と1と2がある)」
元ちとせ 「Oriental」
The Verve 「URBAN HYMNS」
Wes Montgomery 「Best」
以上。
吉田美奈子はね、ミドル~スローテンポの絶品のバラードがたくさんあるので、あぁ、纏めておけば良かったなぁ、とこれはマジで後悔した。

で、実は8GBのも携行したので、最近のお気にりはみんな持ってたのね。
本はいろいろ考えた挙句、町田康の詩集「壊色(えじき)」しかし、あろうことか武田百合子の「富士日記」が手許にない、、バリに忘れて来ているらしい。買わなきゃならぬ。

今日は朝からずうっとラジオがついていて、これを記していた。
午後になって、遅いお昼御飯を食べ終わって一息ついた頃、結果が出た。
最悪の事態はなんとかまぬがれた。
平気で嘘を吐く、平然とひとを謀る、あの声を頻繁に聞かずに済む。良かった。
けれど。
どのみち、、
ともかくも、見させてもらう。
最悪の結果になっていたならば、支持しません、とすぐにでも言うつもりだった。此処で。

けれど。
ぼくは切れていた赤ワインと道産の牛乳を買いに、いなげやスーパーへと出かける。

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