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2010年10月

2010年10月 2日 (土)

ときどきトランス日記/No.32、ライブレポ@名古屋、岐阜

んー、今迄の音速珈琲廊の音楽の最高到達点を軽く越してしまった感覚があったのね。名古屋、岐阜。

実は、横浜NeneCafe以降、このツアーまで一度もリハーサルが出来なくて。しょうくんもぼくも何だか凄く忙しい日々を送ってしまい、気づけばふたりの予定の合う日が全然なかった、という事情がありました。
ならば当日、本番前に少しでも合わせておく?、、けれど、互いに勘が働いた。そうさ、むしろやらずにいきなり行こうではないか、と。

今回は久し振りにふたりだけでの純粋なデュオ。リズムという枠がないので、その枠までも作らねばならない。恐ろしくハイなテンションへと昇って行った。
集中力が音の緊張を生み、遠く近くに互いが存在する。その行ったり来たりのリレーションシップ、移動速度は音速。統一の見解や感覚あってこその「やりたい放題」そいつを、そう「聴ける音楽」へと昇華させねばならない。
そしていままでの最高到達点を、、ってもう言ったっけか。

と、まあ。

ステージは確かに音速で駆け抜けました。
けれど連日35度超の猛暑、酷暑でもあり、人のいないしーんとした静かな風景の中をスローモーションで移動する。
音速の皮膚感覚は、じりじりと灼かれてたって減速しやしないけれど、ま、陽炎の如く曖昧に歩いたのね。
灼熱の広くて歩きやすい舗道と高層の建物に混じる旧いビルや商店はシンガポールやクアラルンプールを連想させる。
真上から頭のてっぺんに刺さる陽の光、あぁ、髪の毛が心配。足許の照り返し。熱。いやぁ、暑くて気持ち良い、汗は端から乾いてゆくのでむしろ快適。
常に何か飲んでいるのだけれど、水がベスト、それ以外はもう意味がない。

名古屋駅は一年前に何度も来ているので、着いたばかりで途方に暮れるという、浮足立つような、旅の第一歩のあの味わいには欠けた。
ところでぼくは生まれて初めてグリーン車に乗って到着した。1000円足せばグリーンならありますよ、ってことで買った切符。
前が広い。そうするとくつろげる。そこが良いのか、と初めて知った。1000円分の納得。
ビールとサンドウィッチに好きな音楽。もっとずうっと一日中乗っていたかったのに、居眠りしてるうちにもう殆ど名古屋だった。

Koomimix_4

ホテルは栄錦という所で初めて行くエリア。夜は名古屋イチの歓楽街らしい。
ツーリストインフォメーションで市街地図を新調して、30分位なので歩いて行った、荷物ごろごろ引っ張って。
たまに立ち止まってデジカメで何か撮るんだけど、暑いからいい加減にシャッター押してる。ピンの来てない写真ばかりが残った。水のペットボトルは3本飲んだけれど足りやしない。
暑い。

ところで、あちこちで何かイベントをやっている気配がある。今日明日はどうもそうらしい、名古屋中が。
でもそうすると一時的に町の表情が変わってしまうので困る。なのでなるべく避けて歩いたら、思わぬイイ裏道があったりして楽しかった。
チェックインしてシャワー浴びて、すぐに会場へ急いだ。

Hotee_4

初日、尼ケ坂サロン。
栄から地下鉄で四つくらい。
あれっと思うくらい何もない駅だった。駅前からすぐに住宅地だった。
地図通りに進むが、お店もまばらで道間違えたのではないかと思った。
でもちゃんと見つかりました。おお、こんなところにこんなお店が、、これがなかなか気持ち良い感覚なのね。
広々してて良い空間作りしてるなぁ、と音作る側は嬉しくなったりもした。
しかも今回のキャンドルナイトは蝋燭作家の河合悠君とのコラボレーション。もう作品が並び始めていて、灯が点って作品として成就するのだろうか、と楽しみになる。
写真は河合悠君と作品です。

You01

陽が暮れかかる頃、駅とは反対方面にコンビニまで10分ほど歩いたら、昔の尼ケ坂を少しだけ見つけた。そういう絶妙な時間に当たったので、素敵な散歩になった。
逢う魔が時だの、マジックアワーだの云われている特殊な時間帯なわけで、時の狭間から滲みだしてくるナニモノかにふいに囚われたりすることもある。

Tabacco_3 Castera_2

今晩のしょうくんのギターは凄まじい。
いつもは和音で引っ張っぱられる感じなのだけれど、単音でぐいぐい引っ張る場面も多くて、そういうときはいつもは少し引いて様子を見たりもするのだけれど、今晩は身体が勝手に呼応してると云うか、本能的に、と云うか、自分でも驚くようなプレイをしてた。
平行線、縦横ナナメ、錯綜、離れては緊密に絡んで、また離れて呼吸整えてまた挑んでは、、

と。
これは聴かないとわかんないね。

Neko_2

しかし名古屋イチの歓楽街は土曜日の夜、、地下鉄の駅から5分くらいなのに、人出は多いし、服を引っ張られたりするので、なかなかホテルに着かない。
シャチョーサン的呼び声はパッポン通りかよ、ここは、って感じ。品なく柄悪くがさつで人の匂いがぷんぷんして、、悪くないね、此処も。
昼間の熱もそういう夜の熱も、音楽の熱までも内包した身体でホテルの部屋で独りで呑むのは旅の楽しみでね。

さて、翌日。
岐阜は名古屋から電車で25分くらいで着くので、3時頃出ればいい。
なので朝から出かけたのはやはり円頓寺商店街。名古屋最古の商店街。もう行きつけ。
目当ては前回入り損ねた西アサヒという喫茶店。
昭和の匂い濃いこの商店街にあって、さらに濃い空気感だった、そのまんま残ってる。
置き看板の破損部分はセロテープで補修してある。セロテープが万能だった時代が道にぐいと突き出されている。
マスターらしき初老の男性は頼んだ珈琲をがちゃんと乱暴にテーブルに置いていった。ソーサーに結構こぼれている。
気に入らない客、とかそういう気配はなく、それが普通な感じで。
剥き出しの昭和。

Nishiasahi_3 Calpis_3

今日もひどく暑い。

ところで此処でもダンスイベントみたいなのをやっていて、商店街半ばで諦めて、ホテル方面へ出鱈目に歩くことにした。
川があって橋がたくさんある。すきな町はみんなそうで、橋の上ならば立ち止まっても不自然じゃない。思案できる。思案橋。

木曽川越えて、山並みが迫ってくるともう岐阜。
岐阜駅は近代的で立派だけれど、すぐに寂れた一角があって覗いてみたい。好きな感じに旧い。しかし名古屋でつい遊んでしまうので今回も時間がない。
前回は迷いに迷ったBaliBanjarだけど、お陰でこの辺の地理は良く覚えていてすぐに着いた。
雰囲気をわかっているところでの演奏はやはりやり易い。昨晩とほぼ同じテンションで演奏できた。
バリダンスをあいだに挟んで、河合君の蝋燭もあいまって、これまで一番のUbudの匂いの濃い夜になりました。最後は店主のMr.ムーチョとのパーカッション合戦も楽しんだ。下の写真の髭オヤジさんね。

Mm02

キャンドルナイトっていい。
音速のライブはキャンドルナイト、っていうのがだんだん定着してきた。
揺れる蝋燭の灯りは色んな境界線を曖昧にしてくれる。夜と宇宙、場所や国、自由と不自由、邪気と無邪気、リアルとイマジネーション、、
音と匂いで束の間の旅。

あ、ついさっき次のキャンドルナイトが決まりました。
12月2日(木)目黒「チャべ」です。
そして、そろそろ2ndCDの録音に入ります。

これ書いてる今はもう、あの暑さが随分前みたいな気がしてて淋しいね。秋。

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